広い部屋の中央に置かれたベッド
そこは360度ぐるりとスクリーンになっている
青い空ふんわり漂う白い雲のもと 田園風景が広がる
四季の花々が咲き乱れ 風にそよいでいる
老人は自らそこに横たわり 遠い昔に想いをめぐらす

「田園交響曲」
ベートーベンの荘厳で晴れやかな曲の中
老人はほほえみとともに静かに息をひきとる

その時代 多くの人たちは
「ソイレントグリーン」と呼ばれるウエハース状の食品で生きていた
(私が愛用しているプロテインバーProと同じようなものネ)

刑事チャールトン・ヘストンは
頻発する殺人事件の捜査に身を挺していた
そして潜入した工場の中で すべてを知ることになる
安楽死させられた人々の肉体は 化学処理を経て
大量のウェハースに生まれ変わっていたのである

またまた 馬鹿なことを言いながら上の写真の
がま口のようなベッドのようなものは
狭いところに窮屈そうに置かれているではないかい

そう これが未来の電気棺桶なる代物
ひらたく言えば サンタンマシーン
安いものでも3,000.000万円はしますなぁ

ゴォーというファンの音とともに
13,000Wのエレキが裸体を包みこむ
そして私を没我の境地に連れていってくれる
ファンのうなり声とともに肉体から水分は蒸発し
燻製ハムかビーフジャーキー 干しいかのごとし
マッチ一本で完全燃焼
瞬間湯沸かし器でお湯を沸かすがごとくの容易さだ

棺桶に入り焼かれる疑似体験を何度かしていると
灼熱の狭い空間で焼かれることが
田園風景のなかで横たわるほどの快感に感じてくる

サンタンマシーン ドイツUWE社のi-SUNの強烈な
光と灼熱のなかで心臓発作が起きてくれないかなぁ